株式投資の世界を航海する皆さん、こんにちは。
今日は、私の投資家としての「未熟さ」をすべてさらけ出す、ある種の懺悔(ざんげ)の記録を記したいと思います。以前、私はこのブログでエニーカラー(ANYCOLOR)の将来性を熱く語り、ガチホ(長期保有)を宣言していました。しかし、実はその裏で、誰にも言わずにひっそりと全株を売却していたのです。
視聴者の皆さんを裏切り、黙って逃げ出すという不誠実な振る舞いをしたこと、そして30万円という小さくない損失を確定させたこと、心からお詫び申し上げます。まさに「口先投資家」の極みであり、顔から火が出る思いです。
しかし、なぜ私がこのような「不名誉な撤退」を選んだのか。その背景には、一冊の本との出会いと、自分自身の投資目的を見失っていたことへの猛省がありました。
1. 『敗者のゲーム』が教えてくれた、私の「自滅」
私が自分の過ちに気づかされたのは、チャールズ・エリスの名著『敗者のゲーム』を買った先日のことです。。エリス氏は、投資を「アマチュアのテニス」に例えてこう説明しています。
- プロのテニス:強力なサーブや鋭いスマッシュを打ち込み、自ら「勝ち」を取りに行く「勝者のゲーム」である。
- アマチュアのテニス:どちらかがミスをして勝手に自滅するのを待つ「敗者のゲーム」である。
アマチュアの試合では、なんと得点の80%が「相手のミス」によるものだそうです。つまり、勝つために必要なのは、華麗なショットを打つことではなく、「いかにミスをせず、ボールを相手のコートに返し続けるか」だけなのです。

翻って、私のエニーカラーへの投資はどうだったでしょうか。 30万円の損失を出した原因は、市場が悪かったのでも、運が悪かったのでもありません。素人の私が、自分の実力を過信し、無理な体勢から「一発逆転のスマッシュ(個別株への集中投資)」を狙って、見事にネットに引っかけて自滅した。それだけのことだったのです。
個別株にのめり込むあまり、私は「ミスをしない」という投資の鉄則を忘れ、自ら負け筋を作っていました。
2. 目的の迷走:PayPay優待から始まった「配当の沼」
私が投資を始めた本来の目的は、極めてシンプルで堅実なものでした。
- 主目的:インデックス投資(投資信託・ETF)を通じて、長期的に資産を最大化させること。
- 副次的楽しみ:ソフトバンク(9434)を100株だけ保有し、株主優待のPayPayポイントで日々の生活を少し豊かにすること。
ソフトバンクの株は、私にとって投資というよりは「生活のインフラ」です。100株持っていれば、PayPayポイントという確実な恩恵が得られる。それで十分だったはずなのです。
ところが、いつの間にか「配当金という現金」が口座に振り込まれる快感に目がくらんでしまいました。「ソフトバンクをもっと買い増せば配当が増える」「他にも利回りの高い個別株がある」……。そうやって欲を出した結果、私のポートフォリオは、当初の「堅実なインデックス運用」から、管理もできない「ハイリスクな個別株の寄せ集め」へと変貌してしまいました。
資産を増やすという目的のためにリスクを抑えるはずが、配当金という目先の餌に釣られ、自らリスクを拡大させていたのです。これこそが、アマチュアが犯してはならない最大の「ミス」でした。
3. 断捨離の決行と、Nasdaq100への純化
『敗者のゲーム』を読み終えた私は、即座に個別株の整理を決めました。 エニーカラーを含め、目的がブレて所有していた個別株はすべて売却。残したのは、初志貫徹としてのソフトバンク100株(PayPay優待用)のみです。
利確・損切りで整理した資金は、すべてNasdaq100に投入しました。 個別企業の浮沈という「予測不能なミス」を排除し、世界の成長を牽引するトップ企業群の力を借りる。これが、私が行き着いた「ミスをしない返球」の形です。
今回の損切りで失った30万円を取り戻すには、Nasdaq100に新たに投じた20万円が、年利15%という好条件で運用できたとしても、約7年という月日が必要です。 「一刻も早く取り返したい」という焦りこそが次のミスを呼びます。私は今、あえて時間をかける道を選びました。以下、イメージ画像です

4. 最後に:本当の「勝者」になるために
個別株投資を否定するつもりはありません。しかし、私のようなアマチュア投資家にとって、資産を増やすための最短ルートは、ウィニングショットを狙うことではなく、「市場というコートに、ただボールを返し続けること(インデックスを保有し続けること)」に他なりません。
もし、皆さんが配当という果実を望むのであれば、個別銘柄のジャングルに踏み込むのではなく、プロの手によって分散された「高配当ETF」を活用すべきです。1社のミスでゲームセットにならない仕組みを持つこと。それがアマチュアにおける「負けない戦略」です。
エニーカラーの株主の皆さんには顔向けできませんが、私は一度コートの外で頭を冷やし、本来の目的に立ち返ります。もちろん、彼らがいつか「誰もが認める確実なショット」を打てる企業へと成長した時には、また一人のファンとして、そして慎重な投資家として、再び対峙する日が来るかもしれません。
それまでは、派手なスマッシュはプロに任せ、私はNasdaq100という壁打ちパートナーと共に、地道に、着実に、資産を積み上げていくつもりです。
今回の俳句
内緒して 損を確定 恥の上(はじのうえ) ナスダック 信じて進む 明日(あした)の糧(かて) 個別株 甘い誘惑 捨ててこそ
ミスをせず ネットを越える 球の道(たまのみち) 焦らずに インデックスで 勝機待つ(しょうきまつ)
皆さんも、目先の小銭や「当たりそうな予感」という誘惑に負けず、本来の投資目的を忘れないでください。
それでは、また。

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